東日本大震災一周忌

大川小鎮魂の桜植樹
大槌町では「海岸供養」
各地の被災現場や被災者が暮らす場所でも、供養やさまざまな取り組みがあった。
「東北に涙と希望のサクラ咲け!」。僧侶や経営者・一般で組織する「手あわせ桜プロジェクト委員会」がこの日、74人の犠牲者を出した宮城県石巻市立大川小学校の裏手に鎮魂の桜を植樹した。
同会は「被災地に供養の桜を犠牲者の数だけ植樹する」とし、代表の後藤泰彦・曹洞宗常堅寺(岩手県一関市)住職が仲間に声を掛け昨年6月に開始。桜のオーナーを1本1万円で募り300人ほどになった。今回は、東京都世田谷区立砧南小学校のPTAらが「被災地復興に役立ててほしい」と5本を贈呈した。
僧侶は、住民ら約30人が参列する中、津波で流された観音寺の跡地で読経供養。続いて児童の遺族らを含む約50人と「手植樹し、黙祷を捧げた」。5本の桜には「希望」や「勇気」など石南の児童が寄せたメッセージが掛けられた。
これまでに石巻の寺院や学校などさまざまな場所に植えてきたが塩害など課題も。今後は自身が住職を務める寺で「震災の遺児らが遊べる『鎮魂の桜の森』を整備する」。後藤住職は「桜が大きくなることに悲しみが小さくなる、と考えている。いつか震災遺児らが鎮魂の桜の下で弁当を食べて花見をする、その時には悲しみを乗り越えたということになるのでは」と話している。
犠牲者1322人を出した岩手県大槌町では、同町を含む釜石仏教会が主催して「海岸供養」が執り行われた。同町、釜石市内では多くの寺院が壊滅的な被害を受け、また長期にわたって避難所になるなど、この1年間住民に密着してきた。
地元と全国から支援に訪れた曹洞宗50人、日蓮宗30人をはじめ浄土真宗など超宗派の僧侶らが二手に分かれ、筆下隊は津波で全壊した海岸近くの蓮乗寺を出発。雪が風に舞う中、「日蓮宗僧侶が法華太鼓を打ち鳴らして『南無妙法蓮華経』の題目を唱え、その後に続く曹洞宗僧侶らが般若心経などを読誦しながら徒歩で被害の大きい海沿いの地区を供養して回った。

