石巻・皿貝 「鎮魂の桜の森」にモニュメント 被災者供養 納骨スペースも

一般社団法人「てあわせ」 建設計画 東日本大震災の被災地で桜の植樹に取り組む一般社団法人てあわせ(事務局一関市)が、石巻市皿貝の観音寺裏山に整備を進めている「鎮魂の桜の森」に、震災犠牲者の供養と復興を祈るモニュメントを建設する。犠牲者と同じ数の玄昌石を積み重ね、内部には震災で墓を失うなどした被災者のための納骨スペースも設ける。
「東北・森の祈念堂」(仮称)と名付けたモニュメントは、皿貝地区を見渡す小高い山の中腹に建てる。扇形で、直径3メートル、高さ80センチ。側面と屋根に玄昌石の石板約1万8000枚を重ねる。屋根には周囲の桜の森を映し出せるよう、鏡状のステンレスをあしらう。
納骨スペースには、津波で墓が流失して経済的に困窮し再建できないなど、やむを得ない事情で墓を求められない被災者の骨を無料で安置する。
てあわせ代表を務める常堅寺(一関市)住職の後藤泰彦さん(54)は「被災したお年寄りから『家も墓も流され行き場がない』と相談され、モニュメントを慰霊だけではなく震災で人生を狂わされた人のための安穏の場にもしようと考えた」と話す。
■寄付を募る 玄昌石は廃屋などから出た使用済みのスレート板などを再利用する。建設資金約400万円は寄付を募り、賛同してくれた人全員の名前を石に記す。11月の完成を目指している。
観音寺は後藤さんの実家で、地元の河北地区は震災で多くの人が犠牲になった。河北地区は岩手、宮城、福島の被災3県の中央に位置することから、祈りの場にすることを思い立った。将来は子どもたちが遊べる小屋なども整備するという。
後藤さんは「亡くなった人は山に帰ると言われる。犠牲者を供養すると同時に被災者が心の安穏を得て、そこから再生や復興につながる場にしたい」と話している。
震災犠牲者と同じ数 玄昌石1万8000枚を使用



